子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 その3

「創造力」を広げる

創造力とは?

創造とは、
「新しいものをはじめて作る。」
「オリジナリティのあるものを作る。」
「新しい価値のあるものを作る」
ことをいいます。

プログラミングの学習では、
このような創造力を
ゲームやアプリ、ロボットプログラミングなど
デジタルなモノ作りを通して養い、
広げることができるといえます。

どうやって創造力は養われるのか?

Scratchやレゴマインズストーム
を開発したMITメディアラボの
ミッチェル・レズニック教授が
「クリエイティブ・ラーニング・スパイラル」
という理論を提唱しています。

この理論は、子どもたちの遊びや
学びの過程において創造的であるためには
どのような要素が必要かを示したものです。

レズニック教授は子供たちの遊びを
観察する中で、創造的であるためには
次のようなステップが必要で、
それらはらせん構造になっていることが大切
と指摘しています。

例えば子どもがブロックで遊ぶとします。

子どもは最初、何を作ろうかイメージします(想像)

そして、家や車など自分がイメージしたものを
ブロックで作っていきます。(作る)

その後、1人で遊び(遊び)

そのうち、仲間がやってきて一緒に遊びます(共有する)

すると、子どもたちは
「こんな風にしたらもっと面白くなる」
「これはつまらない」
などいろいろな反応を示し、
最初にブロックでモノを作った子どもは、
仲間の反応を取り入れながら、
どうすればもっと遊びが面白くなるか考えます。(振り返る)

このサイクルが何度も繰り返されることで
子どもたちは創造的になると提唱しています。

プログラミングはまさにこの
クリエイティブ・ラーニング・スパイラル
で学べる学習です。
(出典:子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 インプレス社)

ロボットプログラミングでは、
ブロックで遊ぶのと同様、

どのように作るかを想像し、
実際にロボットを組み立て、
プログラミング作る。
そして実際に動かし、
みんなに共有する。
もっと、よくするために振り替って、
また想像して、作り直します。

ロボットプログラミングの場合は、
このスパイラルのサイクルが早く循環します。

ロボットプログラミング自体が新しいものを
次から次へと生み出して
共有していける学習環境なのです。

子どもたちはそんな環境の中で、
好きなものを作りながら、
創造力を広げることができるでしょう。

子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 その2

子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 その2

問題解決能力を養える

 

・問題解決能力とは何か

問題解決能力とは、
①問題を正しく認識し、
②今ある情報を元に最善の判断を選択し、
③目的を達成することができる手段を見出す力
です。

プログラミングを通して
コンピュータに指示を出す時に、
自分の思い通りに動かない場合があります。

その際、なぜエラーになっていて、
どこに原因があるのか?
どうすればエラーを解決できるのか?

これらの問題の発見から
問題解決に至るまでの
要素が詰まっているのが
プログラミングです。

・そもそも問題解決能力を養う必要はあるのか

大学の論文で問題解決について以下のような記述があります。

人間はだれもが
よりよく生きていきたい
という願いをもっている。

その願いを達成するためには、
問題を乗り越え、
解決していかなければならない。
また、解決した喜びは自信となり、
次の活動への意欲へとつながっていく。

つまり人間は、
よりよく生きるために
問題解決をし、
成長していく存在であるといえる。
そして、その問題解決は、
①自分の目的をもち、
②最善と判断した手だてを選択し、
③目的達成へ向かう
という一連の営みである。

もちろん、
その途中でうまくいかない場合は、
その場で修正しながら
目的達成に向かうこともあるが、

人間は毎日、
こうした問題解決という
人間的なそして創造的な
営みをしながら生きている。

人間の最上位の思考は
創造的思考と呼ばれる。
つまり、「問題解決」は
創造的思考と同義語ともいえるものであり、
「未知を知にする思考」である。

一人ひとりの人間にとっての創造とは、
その人間にとって

できないこと(未知)が
できるようになる(知)、

わからないこと(未知)が
わかるようになる(知)、

まだ身に付いていないこと(未知)が
身に付く(知)ことである。

(引用元抜粋: 学校教育における「問題解決」する力の育成|園田学園女子大学)

この論文からも分かるように、
自ら問題意識を持ち、
目的を達成するために検証を重ね、
改善するサイクルを繰り返すことは、
日常生活を送る上で
とても重要なスキルの1つではないでしょうか。

問題解決能力を身につけるには、
考えも柔軟でスポンジのように
吸収率も高い子供のうちから、
習慣づけておく必要があるのです。

今の時代、
インターネットが登場したことで
膨大な情報を簡単に入手でき、
時間や場所などの様々な制約を超えて、
新しいことが次から次へと生まれる
時代へと変化しています。

このような世の中では、
移り変わる状況に柔軟に対応しながら、
自ら問題を設定して考え、判断し、
答えを見出していく能力が求められるように
なってきているのです。

まさに問題解決能力が
必要な時代ではないでしょうか。

・なぜプログラミング教育は問題解決能力を養えるのか

冒頭で、問題の発見から
問題解決に至るまでの要素が詰まっているのが
プログラミングとお伝えしましたが、
もう少し具体的に、

なぜプログラミング教育が
「問題解決能力」を養えることができるのか
というところを考えていきます。

 

近年、教育現場や人材育成の研修の場で
問題解決能力を養うための学習として、
PBLと呼ばれる学習スタイルが
導入されるようになってきました。

PBLとは「Project Based Learning」で
課題解決型学習とも呼ばれます。

これは、教師や講師が用意した
指導案通りに学習を進めるのではなく、
学習者にはテーマだけを与え、
チームで議論したり、
協力しんがら問題を解決していく
学習スタイルです。

 

この学習では答えは1つとは限らず、
アイデアを形にしたり、
課題を解決したりする試行錯誤のプロセスの中に
学びがあると考えられています。

 

プログラミングは
まさにこのような問題解決型学習で
学べることが特徴です。

 

なぜなら、プログラミングは
知識を前もって詰め込んだりせず、
子どもたちの
「作品作り」や「モノ作り」を
大前提に進められる学習だからです。

 

しかもプログラミングがいいのは
誰かから与えられたのではなく、
自分の作りたいものを作るプロセスの中で
問題解決型の課題に挑むことができるのです。

(出典:子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 インプレス社)

スマイルプログラミング教室では
アーテック社のロボットプログラミング
を採用しています。

最初は、
与えられたテーマに沿って
基礎を学びますが、
基礎をクリアした後は、
自らが工夫し、
自らが考えた作りたいもの作る中で、
自然な形で問題解決能力が養われていくと考えています。

 

 

小学校プログラミング教育必須化

小学校プログラミング教育必須化

文部科学省による次期学習指導要領

文部科学省は、小学校段階におけるプログラミング教育とはどういった内容で、どのような力を育むことをねらいとするのか、なぜ、小学校段階で必要なのかといったプログラミング教育の本質について様々な意見が出されました。

人工知能、ディープラーニングを通じて学習するという時代、技術革新がハイスピードで進む中、人間ならではの感性を働かせながら多様な人々とコミュニケーションを取り、これからの人生や社会の在り方について方向性を見出し、それを実現するために技術を活用できる存在になっていくこと。

そのためには、身近な生活の中で気づきを得て学んでいく小学校段階から、生活や社会におけるプログラミングの意識を知り、コンピュータに触れながらプログラミング的思考を身につけていくことが必要だという認識が広がり、小中高を通じて、発達の段階に応じたプログラミング教育を盛り込んでいこうという方向性が示されました。
(出典:先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本 翔泳社)

(出典:文部科学省 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/05/12/1384662_1_1.pdf)

この図は、次期学習指導要領改訂スケジュールです。
小学校では2020年度から、プログラミング教育を含んだ授業が開始されます。

なぜ、学校教育にプログラミング教育が必要か

ポイントは3つ

義務教育の目的の1つ

「国家・社会の形成者として共通に求められる最低限の基盤的な資質の育成」
前提となる社会の変化に教育も対応が必要である。ということだそうです。

身近な生活にコンピュータが入り込んできたから

「電気をつけて」「音楽をかけて」など、音声で機械を操作することができる時代です。
身近な生活で使われるコンピュータは「魔法」ではなく、科学技術が詰まっていることを
理解する必要があるということです。

特定のプログラミング言語でのコーディングを覚えることを目的としないから

小学校段階でのプログラミング教育へのよくある批判への反論という面もありますが、
表面的なコーディングのスキルを覚えるよりも、プログラミング言語の流行り廃りと
関係のない「本質的」に必要なことを学習する必要性について言及されています。

(出典:先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本 翔泳社)

(出典:文部科学省http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/074/siryo/__icsFiles/afieldfile/2016/07/07/1373891_5_1_1.pdf)

子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 その1

子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由 その1

論理的思考力を養える

 

・論理的思考力とは何か

論理的思考とは、簡単に言うと「物事を整理して考える力」のことです。
「論理的」とは「話の筋道が通っている」つまり、
話が繋がっていることになります。

話を繋げるということは、矛盾なく順序立てて
整理することになります。

人に伝えたいことがある場合、その伝えたいことを
整理して考えられる力です。

・そもそも論理的思考力を養う必要はあるのか

プログラミングを学ぶと、その「論理的思考力」が身につくと言われています。
それは「物事を整理すること」を非常に身近に体験できるツールだからです。

プログラミングを通して、目的を達成するために、
ある条件の時にはこうする。この条件の時はこうする。それ以外の時はこうする。
と順序立てて考えることが必要になります。
しかも、ただ順番に並べるのだけではなく、
物事を構造化し、整理して考えることが必要になります。

これからの子どもの人生において、
自分の目的を見つけ、その目的を達成させるために
物事を整理して考える力は、何をするにしても必要だと考えています。
また、日常生活においても、人とコミュニケーションをとる時にも、
役に立つ力と考えています。

・論理的思考力を養うとどんなメリットがあるのか

1.情報が整理できる

テレビ、インターネット、SNSなど、この情報化社会の現代において、
余りある情報を整理し、自分の考えに基づいて整理することができる
と考えています。
情報が整理できると、問題の本質を掴めやすくなったり、
優先順位をつけやすくなったり、無駄なことに気付いたり、
物事の進め方が上手くいくようになります。

2.説得力が増す

話の道筋をたてて、分かりやすく伝えることができれば、
相手も理解しやすく、納得してもらえます。
お互いの認識齟齬も少なくなると考えています。

また、相手の疑問に対しても整理して的確に返せるため
説得力が増し、相手からの信頼も得られると思います。

3.行動に迷いがなくなる

自分自身が一番納得する状態のため、迷いがなくなり、
1つのことに集中して取り組むことができるようになると考えています。